鉄道紀行
特急富士・はやぶさは今宵の最終列車をもって運行を終了する.高速化,効率化の時代にあって,旧態依然たる寝台特急は競争から取り残された.最後の九州行の列車が,ひっそりと姿を消そうとしている. 旅の序章.夕刻の10番線は凄まじい人出で,異様な空気に…
高速鉄道の先駆けにふさわしい,洗練されたフォルム 長い道程の末にようやく到着した目的地の駅.そこに20分も留まらないまま復路を歩み始めるとは,前代未聞である.九州寝台を東京から存分に満喫し,先ほど隣の門司にてはやぶさに別れを告げたばかり.本来…
目覚めると,見知らぬ海岸線を走っていた ・残夜かすかなアラームの音を彼方に感じて,次第に目が覚めた.4時50分である.1時過ぎに停車した大阪駅の構内放送を夢うつつながら耳にした気がするのだが,とりあえずは5時間ほど眠ったことになるのだろうか.ま…
夜の帳が下り,無数の光が走り去る ・旅立ち夕刻の東京駅は賑わっている.毎度のことながら夜行列車での旅立ちとは不思議なもので,普段目にする都会の雑踏とか通勤客で混み合った電車とか,そういったものが独特の趣をもって迫って来る.今宵乗り込むは熊本…