ヨーロッパ鉄道周遊(6) ウィーン(2015.03.02)

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シェーンブルン宮殿.遠景が海のように写る不思議な写真となった

2015.03.02

Bahnhof Meidling → Westbahnhof

地下鉄6号線

 

Westbahnhof → Hietzing

路面電車58号線

 

シェーンブルン(Schönbrunn)宮殿

 

Schönbrunn → Karlsplatz

地下鉄4号線

 

昼食

 

Schwarzenbergplatz → Zentralfriedhof 2. Tor

路面電車71号線

 

中央墓地

 

Zentralfriedhof 2. Tor → Simmering

路面電車71号線

 

Simmering → Stubentor

地下鉄3号線

 

徒歩による移動

 

Stephansplatz → Westbahnhof

地下鉄3号線

 

Westbahnhof → Längenfeldgasse

地下鉄6号線

 

Längenfeldgasse → Karlsplatz

地下鉄4号線

 

国立歌劇場(白鳥の湖

 

Karlsplatz → Längenfeldgasse

地下鉄6号線

 

Längenfeldgasse → Westbahnhof

地下鉄4号線

 

ウィーン(Wien)泊

Mercure Westbahnhof

ウィーン西駅近くの宿に荷物を置き,観光に繰り出す.まずは路面電車に乗ってシェーンブルン宮殿を訪ねる.2012年に訪れたパリのヴェルサイユVersailles)宮殿とは一味異なり,これでもかというくらいの豪華絢爛建築ではなく,外観,内装ともに意外と質素で落ち着いており好感が持てる.シシィ・チケットを持っていたので内部を一通り巡った後,広大な庭園で風に吹かれた.夜行明けということもあって,皆いくぶん表情がくたびれているように見える.

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グロリエッテ(Gloriette)

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束の間の青空がのぞく

どうも天気が不安定なようで,朝は曇天だったが,庭園からグロリエッテを往復して戻ってくる頃には青空が広がるようになった.宮殿の背後にはウィーンの市街が広がるのだが,さらにその後ろには内陸国であるはずなのにくすんだ灰色の海のような茫漠たる遠景が展開しているのだった.宮殿を去る頃には一時の虹がかかることもあったが,すぐに雨模様となる.地下鉄でカールスプラッツ(Karlsplatz)まで出て,安手のカフェでビールを飲みながらウィーナー・シュニッツェルを食べた.

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昼から飲んでみる.外は雨模様
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路面電車のある風景

午後は二手に分かれて,こちらはS氏とともに数々の著名人が眠る中央墓地へ向かうことにした.天気が期待できそうにない状況では,中心部の有名どころは敢えて避け,ひっそりと墓地探訪というのも乙ではないか.楽聖ベートーヴェンブラームスなど(文字通り)錚々たる人物の墓所が一角にまとまっており,静かな観光地となっている.また偶然発見したのだが,胃癌手術で有名なあのビルロート先生も眠っているようだった.生前はブラームスと親交があったという.

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ベートーヴェン(Beethoven),ブラームスBrahms)の墓所
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ビルロート(Billroth)やボルツマン(Boltzmann)も眠る

墓の写真,というのは賛否両論あると思うが,いかほどに忌避されるかは文化的背景や文脈によって大きく変わってくると思うので,あくまでモニュメントとしての位置づけで載せてみた(極論すれば,古墳やピラミッドも墓である).

夜は国立歌劇場でバレエ『白鳥の湖』の観劇を予約していたため,いったん宿へ戻って着替える.とりあえず雰囲気だけでも,ということでボックス席の2列目を取ってみたのだが,案の定,音楽はよく聞こえるが舞台は半分も見えない.まあそういう安価な席だから仕方ない.パリのオペラ座を訪れたときも思ったのだが,劇場の建物も含めて何から何までが国の誇りをかけた一大芸術として高度に完成している.大したものである.個人的にはピアノという窓を通して比較的慣れ親しんでいたつもりの,いわゆる西洋の芸術なのだが,改めて「本場」でそれに触れてみると,根本的な文化的差異そして断絶を実感するとともにある種の畏敬の念を覚えるのだ.

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国立歌劇場にて

終演後は地下鉄で宿に戻り,翌日のハンガリー日帰りに備えて早めに就寝した.

 

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