さらば九州ブルトレ(3)(2009.03.14)
戸田943(+5) → 新山口1013(+5)
山陽本線625M モハ114-2014
列車は5分遅れで到着.新山口での新幹線接続にほぼ余裕が無くなったことになり,若干不安である.戸田を発車してしばらくすると,先ほどの桑原漁港を眼下に見下ろしながら列車は海沿いに出て,トンネルをいくつかくぐる.四郎谷の入り江を通り過ぎると,再びトンネルに入る.海を映す車窓は至ってのどかで,やがて富海.その後も遅延は回復せず,結局新山口には5分遅れのまま到着した.
新山口1014 → 小倉1033
山陽新幹線99A のぞみ99号
急いで新幹線ホームに向かい,なんとか間に合った.さすがは新幹線,小倉までは20分足らずであるから,混んでいる自由席に座るのも面倒で,ずっとデッキに立ちっぱなしであった.ぐんぐんと加速していく中,窓の外に目をやると,先ほどの625Mがトコトコと田園風景の中を走っていくのが見えた.やがてこちら側はトンネルに突入し,いくつもの山を直線的に貫通して九州へ急ぐ.
小倉1039 → 門司1045
一時,ホームが分からずに困惑したが,予定していた下関行の普通に無事乗車.富士・はやぶさはほぼ2時間遅れになっているというから,次の門司でなんとか迎えられるはずだ.
門司に到着すると,すぐに反対側の4番線に富士・はやぶさが入線してきた.大勢の人が待ち構えている.私も辛うじてその姿をカメラに収めることができた.毎日毎日行われていた富士とはやぶさの編成切り離しも,今日限り.富士・はやぶさ両列車にとってみれば,いわば互いに永遠の別れとなるわけだ.富士は大分へ,はやぶさは熊本へ,それぞれの目的地へ最後の旅立ちである.
4番線,特に編成切り離し部分は活況を呈している.それぞれの人が,最後のひと時を楽しんでいるようである.たった一区間だけのEF81のショートリリーフ,目まぐるしく機関車が替わっていく「関門の儀式」も今日が最後.編成が切り離されたようだ.まずは,はやぶさが先発する.相方の富士と出会うことはもう二度とない.私の乗る予定の1189Mに先行し,富士編成を4番線に残して,はやぶさはゆっくりと門司駅を去って行った.
この記事は,過去の紀行文を加筆修正したものです.